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スーツの左胸にある「フラワーホール」とは?役割や活用法をご紹介

スーツの襟の左胸あたりにある穴、気になったことはありませんか?使い道が分からないという人も多いのではないでしょうか。この穴はフラワーホールと呼び、襟元の装飾として活用されています。ここでは、フラワーホールの由来や活用法についてご紹介します。

フラワーホールとは

フラワーホールは、スーツの左襟についているボタン穴のことを指します。フラワーホールという呼び名の他に、ブートニエールと呼ぶこともあります。ブートニエールとはフランス語でボタン穴のことを意味する言葉。そして、フラワーホールは英語でボタン穴に挿すお花という意味です。どちらの言葉で言い表しても問題ありませんが、日本ではフラワーホールと呼ぶ方が一般的かもしれませんね。

また後で詳しくご紹介しますが、このフラワーホールはお花を挿すばかりでなく、他のアイテムを飾ることも多いです。お花を挿す機会はパーティーなどの華やかな場に限られるため、どちらかと言えばお花よりもその他のものを挿すことが多いでしょう。

フラワーホールの位置

フラワーホールの位置は、スーツの形などによって場所が少し変わることもあります。どちらにしてもラペルにあることに違いはありませんが、シングルブレストとダブルブレストとの違いや、ラペルの形によって場所が変わる可能性があります。

ラペルとは、スーツのジャケットの下襟のこと。襟の首回りの部分は上襟(カラー)と呼び、それより下の部分は下襟(ラペル)と言います。

シングルブレスト

シングルブレストとは、ボタンが一列に並んだスーツのこと。この場合は、左襟の部分にフラワーホールが開いています。しかし、テーラードジャケットのように尖ったラペル(ピークドラペル)の場合は、左右両方にフラワーホールが付いていることもあります。

ダブルブレスト

ダブルブレストは、ボタンが二列に並んだスーツのことです。「ダブルのスーツ」などとよく呼びますね。ダブルブレストの場合、もともとは左右両方にフラワーホールがあるのが一般的でした。しかし現在では、左襟だけとなっているものも多くなっています。

フラワーホールの由来

スーツの起源を辿ると軍服や騎士のゴルジェまで遡ります。軍人は、戦争に行くとき軍服をまとい馬に乗りますが、その時の防寒対策として第一ボタンをとめ、首もとを立てて着用していました。つまり、フラワーホールは軍服の第一ボタンの名残というわけです。

やがて軍服は狩猟用コートへと変化しますが、その際は第一ボタンをとめず襟を折り返して着用され、今のスーツの形へと至ります。

フラワーホールの必要性がなくなったにも関わらず、そのまま残っている理由には諸説あります。よく言われるのは、19世紀頃から貴族の間でフラワーホールに花を挿すファッションが流行ったことや、プロポーズを受けた女性の返事がOKなら男性からもらった花をフラワーホールに挿すという告白の仕方が流行ったなどのエピソードが有名です。

こうしたことから、実際に花を通した時に見映えがよくなるよう、ラペルの裏には花の茎を通す糸(フラワーループ)が付けられるようになり、現在でもカスタムオーダーするとフラワーループを付けてくれる仕立て屋さんもあります。

フラワーホールの役割

社章などのバッジを付けるため

フラワーホールを活用するかどうかは、所属する団体や職種などによって変わってくるかもしれません。ビジネスパーソンの場合、多くは社章などのバッジを取り付けるために使用するのではないでしょうか。現代は社章を用意する会社も昔に比べると少なくなっていますが、社章の多くは針やネジで留めるため、フラワーホールが開いているとスーツを傷つけずに見やすい位置に付けることができます。

社章以外にも、弁護士バッジのように職業や資格を示すためのものや、協会など所属する団体を表すものを付けることもあるでしょう。社章がある会社に就職すると、出勤時は社章着用がルールになる場合が多いようです。

Vゾーンを華やかにするため

社章や資格などを示すバッジがなくても、おしゃれの一部としてフラワーホールを活用することができます。フラワーホールに彩りを加えるだけで見た目の印象は大きく変わり、華やかにすることも可能です。

例えば、生花や造花を挿すとパーティーに相応しい雰囲気となります。お花や羽などをモチーフにしたブローチもお祝いの場などではよく使われますね。もちろん、こうした華やかな装飾は結婚式やパーティーといった特別な場での使用が適していますので、普段使いにはならないかもしれません。シンプルなバッジ等であれば、普段使いに適しているものもあります。

フラワーホール自体が装飾

同じスーツでも、フラワーホールの有無によって見た目の印象は変わります。フラワーホールに何もつけなくても、それそのものが飾りの役割を果たしているため、もちろんバッジ等を無理につける必要はありません。

一般的なスーツにフラワーホールがないと、何となく寂しい印象を与えることも。最近のカジュアルジャケットにはフラワーホールがない場合も多いですが、これはジャケットそのものの印象が個性的なのでフラワーホールがなくても特に違和感がありません。

一般的なスーツを選ぶ時には、フラワーホールがあるものを選んだ方がしっくりくるのではないでしょうか。

フラワーホールの活用方法

バッジを付ける

フラワーホールに針を通してそのまま裏で留めることのできる「ピンズ」と呼ばれるバッジの一種は普段使いにも適しているデザインが多いです。ビジネスパーソンがさりげなくおしゃれを楽しみたい時にぴったり。ワンポイントアイテムとしてシンプルなデザイン、小ぶりなものがスーツに合いやすいのではないでしょうか。よく目にする乳ガンやエイズ支援の意思を示すアウェアネス・リボンもこの一種です。各地のお土産品やノベルティ、記念品としてもよく作られているため、種類はとても豊富。スーツやビジネスシーンに適したデザインを選ぶ必要はあります。

宮坂徽章のピンバッチはこちら

ラペルピンを付ける

ラベルピンは、モチーフの裏側に長い針がついていて、フラワーホールを通してから表に針を刺し返し留めるピンのことをいいます。スティックピンと呼ばれることもあり、シンプルなものでも存在感があります。最近はチェーン付きのものが多く、華やかな場に適しています。デザインによっては普段の仕事の場では使いにくいかもしれませんが、おしゃれを楽しめる場では特におすすめの装飾です。

宮坂徽章のラペルピンはこちら

花飾りを付ける

相応しい場は限られるかもしれませんが、特に目をひく装飾になるのが花飾りです。生花や造花が使われ、そのままフラワーホールに刺して使用します。大ぶりで色鮮やかなのでやはり結婚式やパーティーでの着用が主となるでしょう。基本的には、結婚式では新郎より目立たない落ち着きのあるデザインを選ぶのがマナー。二次会やカジュアルなパーティーなどでは少し派手さのあるものもOKな場合もあります。

フラワーホールの穴が開いていない場合

穴が開いていない理由

先程もご紹介したように、スーツの中にはフラワーホールが開いていないものもあります。ボタン穴の糸がかりはあるものの、実際の穴は開いておらず塞がったままのものと、そもそもボタン穴そのものがないものもあります。

フラワーホールにバッジ等をつける必要がなければ、ボタン穴の糸がかりだけでも見た目の違和感はないことから、問題になることもないでしょう。

これには、いくつかの理由が考えられます。まず、スーツそのものが個性的な場合です。カジュアルジャケットであれば、生地やデザインが既におしゃれで装飾の必要がないことから、穴が開いていないことも多いです。そして、もう1つ考えられるのが、コストカットです。スーツを仕立てる工程を削減しコストカットするために穴が開いていないものもあります。

穴を開ける方法

フラワーホールに見立てた糸がかりはあるものの、穴が貫通していない時には、まずはよく観察してみましょう。今のスーツは、3mmほどの小さな穴が開けられていることも多いです。

小さな穴も空いていない場合は、ボタンホールの外側から中心にかけて3mmほどの切り込みを入れる方法もあります。この場合、糸を切らないように細心の注意が必要です。

ボタンホールそのものがない(糸がかりがない)場合は、仕立て屋さんやスーツのリメイクを行う業者さんにお願いするのが得策です。特にレディーススーツははじめからフラワーホールがついていないので、プロにお願いすると安心です。

今回は、スーツのフラワーホールについて、由来や活用方法をご紹介しました。社章などを着用することが決まっている場合には、あらかじめスーツを購入する段階でフラワーホールの有無を確認しておくと安心です。ビジネス以外の場では、スーツのおしゃれを楽しむ時に役立ちますので、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。