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徽章とは?「徽章」と「記章」の違いについて紹介

「徽章(きしょう)」という言葉そのものを聞いたことがない、よく知らないという人は多いのではないでしょうか。現代は徽章という文字は用いず「記章」として記載されますが、実は「徽章」と「記章」とでは意味が異なります。ここでは、徽章とは何なのか、起源や歴史、記章との違いについてご紹介します。

徽章とは

徽章とは、もともと騎馬武者が担ぐ「旗印」のことを意味していましたが、現在は身分や資格を表すしるしのことを指す言葉となっています。そしてそのしるしとは、帽子や衣服に付けるバッジを指します。

「徽」という漢字は、常用漢字に入っていないことから、文字としては「記章」として示され、本来の記章の持つ意味とごちゃまぜになって理解されていることも少なくありません。

常用漢字ではないものの、「徽章」という漢字を意図的に用いている団体もあることから、その意味をきちんと理解しておくと役立つこともあるでしょう。ここでも敢えて「徽章」と「記章」を分けて表記して解説していきます。

徽章の役割は、有する職務や技能、資格などを示すためにあります。周囲の人が徽章を見て、その人の立場が理解できるといったメリットがあります。徽章を身に付けることで、その人自身の意識が高まり、態度や行動の面において世間に恥ずかしくないように振る舞おうとするなどの効果もあるでしょう。

徽章の起源・歴史

昔は、徽章を作っていても徽章屋さんと呼ばれることはなく、メダル屋と呼ばれていたようです。徽章という言葉が生まれたのは明治8年の頃だそう。もともと、騎馬武者の担ぐ旗印を意味していた徽章という言葉ですが、装身具の変化や時代の流れによって発展していきます。

明治維新後、西洋文化がどんどん取り入れられるようになった日本では、武具の紋章や家紋がボタンに変わり、そして勲章やメダル、バッジへと変化を遂げるようになります。これらは、錺師(かざりし)と呼ばれる職人の一点もので、徽章業の先祖は錺師だと伝えられています。

鋳物製作が広まるとともに、一点ものを作る必要がなくなった錺師は、生産性を大きくあげ一般的には高賃金の職業として尊敬されていました。

第一次大戦後、装身具業界の盛り上がりは長く続かず、不況の時代に突入すると産業で倒産した人々が比較的安定していた徽章業界へと参入するようになります。特に台東区には徽章業者があふれていたそうです。

不景気のどん底を迎えた昭和6年のこと、勲章は民間業者で製造できなくなります。そのため、グリコのおまけのメダルを造幣局で作ったという有名な話が残っていますね。

第二次世界大戦前より、徽章業界は軍関係の仕事が多くなり活気を取り戻し始めます。しかし、その勢いは長く続かず、戦況不利になると再び厳しい時代が訪れます。

戦後は、人々の旺盛な購買力のおかげでバッジやブローチ、銀器などを中心に徽章業界への需要も増し、特にスポーツバッジが復興の足掛かりとなります。その後、ボウリングブーム、野球ブーム、東京オリンピックといったスポーツ関連の需要が急激に増し、成金業者まで誕生したと伝えられています。

東京オリンピックの開催は、徽章業界の1つの重要な転機となりました。五輪マーク使用製品の製造のため、全国記章事業推進会が発足し、その活用により全国の徽章業者が一丸となって統一した製品を製造販売したことは、徽章の歴史のなかでも重要な出来事だったと言えるでしょう。

こうして厳しい時代を乗り越え徽章業界ですが、現代は少子高齢化に伴う事業継承がひとつの課題となっています。

「徽章」と「記章」の違い

現代では、「徽章」よりも「記章」という言葉をよく目にします。それもそのはず、「徽章」の「徽」が常用漢字に含まれていないことから、法令では「徽章」も「記章」として用いるからです。

しかし、「徽章」と「記章」とでは、本来の意味は異なります。その違いを見てみましょう。

徽章

徽章は、冒頭でもお伝えしたように、身分や職業、資格、所属などを表すバッチのことを言います。バッチは、帽子や衣服に付けて使用します。

記章

一方、記章は本来、記念に与えられるしるしのことを指します。ただ、「徽章」の意味も含めて「記章」と表記されることから、現代は「徽章」の意味も含めた言葉となっています。

今回は、「徽章」とはなにか、その意味や役割、歴史、記章との違いについてご紹介しました。表記の都合上、徽章は記章と同じ意味としてとらえられますが、実はもともとは別の意味の言葉だということですね。本来の意味を知った上で使う言葉と、そうでない言葉では、断然本来の意味を知っておいた方が良いですよね。これまで、「徽章」と「記章」の区別がつかなかった方は、ぜひその知識を今度は誰かに教えてあげてくださいね。

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