トロフィーが曇ることについての配慮
トロフィーが曇ることについての配慮
劣化を遅らせる意義と保管場所
トロフィーはスポーツや芸術などの分野において目覚しい結果を残した証しであり、感動と喜びの形でもありますから、曇るなどの変色は大変残念なことです。物である以上劣化するのは仕方ありませんが、長く保つための手間はかけるだけの価値があります。
せっかく得たトロフィーの劣化を少しでも防ぎたいのであれば、保管場所にも注意を払う必要があります。トロフィーは素材によって水分やほこりが大敵になるので、湿気のある環境は避けた方がいいでしょう。室内でなるべく清潔に保ちたいのであれば、裸の状態でキャビネットなどの天板やローボードに置いているよりもガラスケースを活用してのキャビネットが賢明です。
背面が鏡になっていて飾ったトロフィーがより美しく見えるコレクションボードなどがあれば最適です。これなら開け閉めする機会があまり多くなければ、ほこりや汚れがつく心配はないでしょう。設置するのには、極力ほこりや汚れがつきにくい所を選ぶ必要があるのを知っておくと良いでしょう。
クリアコーティングガラスのメンテナンス
金属製のトロフィーは表面をクリアコーティングしてあるので、コーティングガラスのメンテナンスも欠かしてはいけません。水に濡れてしまった場合は必ず拭き、水分が残らないようにしましょう。そのまま放置してしまうとシミになってしまう恐れがあります。
ゴミやほこりがついてしまった場合は水洗いします。それからティッシュペーパーなどでしっかりと水分を取り、柔らかい布で軽く拭くことです。水洗いしないで吹くと、傷の原因になるので注意しましょう。汚れがついた場合は酸性、アルカリ性ではない中性洗剤を薄めた液で軽く洗います。それからよくすすぎ、ティッシュペーパーなどで水分を取った後、柔らかい布で軽く拭きます。放置しておくと、コーティングの特性が失われかねないので注意します。
素材による対処法
基本的にトロフィーは、メッキ加工を施して金色や銀色に仕上げています。普段のお手入れなら、柔らかい布でから拭きするなど、簡単なケアでも十分綺麗になりますが、さすがに何年も飾りっぱなしにしていると、メッキが徐々にくすんできたり、黒い斑点のような汚れが付いたりするようになります。
これらの汚れは表面のメッキの劣化によって引き起こされるので、極端に言えば、メッキを新たに貼りなおさないと、完璧には綺麗になりません。何年もイベントで使っている優勝トロフィーなどは、ある程度劣化が進行したら、新しいものに買い換えてしまうのも一つの手です。
買い換えるのが一番確実とはいっても、毎日欠かさずメンテナンスを行えば、曇ることなく綺麗な状態を維持し続けられますし、軽いメッキの劣化程度なら、普通のお手入れでも十分元の美しさを取り戻せます。まず汚れが出ていないときでも、から拭きの頻度はなるべくこまめにして、劣化の進行速度を抑えましょう。
くすみは丁寧にふき取ると落ちることが多いので、定期的にから拭きを行っているなら、ほとんど現れることはないでしょう。黒ずみなどが出たときは、金属用の磨き剤を使って丁寧に黒ずみをこすると、徐々に黒ずみが剥がれていきます。注意点としては、金色のトロフィーの中には、銀色の素材に塗料を焼き付けて金色にしているものもあります。研磨剤などで丁寧に磨きすぎると、表面の塗料が落ちてしまい、銀色のトロフィーになってしまうので、磨く先は強く何度も磨きすぎず、こまめに様子を見ながら磨きましょう。
素材によるメンテナンスの違いも重要ですが、どの素材にも共通する問題として、保管場所による劣化スピードの変化があります。大抵のトロフィーは目に見える場所に置かれていますが、保管場所によっては、丁寧にお手入れをしていたとしても、すぐに劣化してしまいます。例えば直射日光はトロフィーにとって大敵です。直射日光を浴び続けることで、表面の素材が日焼けして、変色を起こしたり剥がれていったりしてしまいます。
なるべく長くトロフィーを綺麗な状態に保ちたいなら、日陰になる場所に置き、ケースなどに入れてほこりの付着を防ぎましょう。湿度や乾燥が不安なら、除湿器や加湿器といった、室内環境を調整できる場所に保管するのがベストです。もし飾らずに押し入れなどに保管する際は、真空状態で保管できる袋などに入れて、定期的に磨くなどのメンテナンスを行えば、より劣化を食い止めやすくなるでしょう。
トロフィーは汗や湿気、ほこりなどに弱くて曇ることも多く、非常にデリケートなものと知るべきでしょう。トロフィーを得た際には、後々のことも考えて長く保存できるような配慮をすると良いでしょう。それには小まめなお手入れと汚れなどに対する気づき、早期の対処が望ましいのです。
トロフィーは美しい思い出の象徴でもあります。悪い環境での保存状態を後悔してからでは遅いのです。日々のメンテナンスや素材に対する知識とそれに合った復元法を行うことで、形象化された思い出が色あせることのないようにしたいものです。